夫からのピンクのスカーフのプレゼントがきっかけで私は更年期うつから脱出できた!
更年期にさしかかっても、まったく症状がない人から様々な不定愁訴に悩まされる人が
いるようです。
私の場合は45歳くらいから、ガタガタと体が崩れ始めました。
心臓が締め付けられそうに痛むかと思えば、翌日には頭痛、さらに次の日には手足がだるくて朝起きることもできないなど、日替わりで苦痛が押し寄せてきました。
言わゆるドクターフィッシング状態の日々で、内科から整形外科、婦人科を受診し、特に問題ないと言われました。
心療内科で抗うつ剤をもらう
近くの心療内科に通うと、知り合いに見られるのが嫌だったので、2駅向こうの心療内科を受診すると、あっさり「更年期うつですわ」と言われ、抗うつ剤が処方されました。
電車に放心状態で乗り、病名が分かって良かったという気持ちと、「うつ病なんだ」という
言うに言えない不安が襲ってきました。
電車が地下に入った時、ふと窓に映っている老婆が目につきました。「なんだか幽霊みたい」と一瞬思ったら、それは自分の姿だったのです。
「私うつだって」
早い結婚だったため、ふたりの息子は東京の大学に進んでおり、夫と二人暮らしでした。パートの仕事もやめて、半年間ほど昼まで寝て暮らしていました。
夫が帰ってきても、食事の用意もしなかったので、彼は毎日飲んで日付が変わる頃に帰って、私が寝ている間に起きて会社に行くような日々でした。
病院から帰ったその日、テーブルに「私うつだって」と書いたメモを置いて寝ました。
いつものように昼過ぎに起きてテーブルに目をやると「よかったね。よく頑張ったね。きっとよくなるよ」と右上がりの字体で、夫からのメッセージがありました。
夫からのピンクのスカーフのプレゼント
私はそのメッセージをもって再びベッドにもぐり、声を立てて泣きました。
その日の夜、夫は午前様ではなく、8時ごろに帰ってきました。
なんと、私へのプレゼントを買ってきてくれたのです。
小さな箱を開けると、中から優しいピンクのスカーフが顔をのぞかせました。
「誕生日でも結婚記念日でもないのに、なぜ?この下に離婚届が入っていたりして」と私が言うと、夫は「やっとママのジョークが出てきたね」と、声をたてて笑いました。
私も久しぶりに一緒に笑っていました。
今までピンクはどちらかといえば苦手な色だったのに、白のシャツからのぞかせると、結構かわいく「私ってまだまだいけるかも」と鏡の前で思ったのでした。
「ありがとう!パパ」